取材のご相談(病院の方へ)
バンブーペットクリニックの藤間友樹院長
インタビュー動物病院
目黒区・学芸大学の動物病院

話しやすさも、技術も。バンブーペットクリニックに聞く、話を聞く診療と手術のこと

取材: 2026年9月17日 / 取材・文: 動物病院ナビ編集部

目黒区中央町のバンブーペットクリニックは、東急東横線の学芸大学駅から歩いて8分ほどのところにある、犬と猫の動物病院です。藤間友樹院長が開き、トリミングやペットホテルも併設しています。駅の反対側の世田谷区下馬には、系列のトリミングサロン「Bamboo Leaf」もあります。

院長は、この学芸大学の街で生まれ育ちました。開院して、10年あまりになります。月に1回は、消化器科・泌尿器科の専門外来も開いています。夜間救急での経験から大切にしている「話を聞く」診療と、手術や専門外来のこと、そしてこの街への思いについて伺いました。

下痢だとしても、下痢以外に何かありますかと聞く

藤間友樹院長
藤間 友樹
バンブーペットクリニック 院長
獣医師。日本大学生物資源科学部卒業。都内の動物病院(夜間救急を含む)と栃木県の動物病院での勤務を経て、生まれ育った学芸大学エリアで開院。小動物歯科研究会所属(公式サイト)。

——まず、ご経歴を教えてください。

日大の獣医学科を出て、動物病院で5年ぐらい働きました。そこで1年、夜間救急の、夜間専門の獣医師として勤めました。そのあと、開業前にほかも見ておきたいなということで、その先生の紹介で、栃木に1年半、修業に出ました。それで、地元のここに開業した、という流れですかね。

バンブーペットクリニックの外観
外観(写真: 公式サイトの紹介動画より)

夜間救急を1年やっていたと言いましたけど、その時に、何病って言われたの?何の注射をしたの?と聞いても、全然答えられない飼い主さんがすごく多かったんです。

開業するときに思っていたのは、しっかり話を聞くことです。例えば下痢だとしても、下痢以外に何かほかにありますか?とちゃんと聞いて、検査も、こういうのがあるけどどうしますか?と選択肢を出す。それを心がけてやっています。

院長は公式サイトでも、夜間救急で出会った飼い主さんたちのことにふれ、「私たち獣医師に問題があると思っています」と書いています。検査や治療の計画、費用もあらかじめ伝え、飼い主さんがいくつかの選択肢から選べるようにしているそうです。

ほかに大丈夫ですか?言い残したことはないですか?と聞くようにもしています。

——話しやすいほうが、「そういえば」も出てきやすいですよね。

そうですね。ただ逆に、マルチタスクになりすぎて、「下痢に集中しましょう」となってしまうときもあります。それでも、できるだけ、話し足りない、ということにはならないようにしています。

猫を診察する藤間友樹院長
院長の藤間友樹先生(写真: 公式サイト)

取材中、院長は自分のことを「猫派」だと話していました。公式サイトでは「猫にやさしい診療」として、完全予約制で犬やほかの猫となるべく会わないように配慮し、入院室も犬と猫で分けていると案内しています。

話しやすさだけじゃなく、ちゃんとした医療も

——バンブーペットクリニックらしさというと、どんなところでしょう?

ここの色は、イコール僕だと思います。話しやすいと思ってもらえたらいいな、と思っています。

何でも話しやすいな、雑談も楽しいな、というふうに思ってもらえたらいいなと思っています。それだけじゃなくて、僕、手先がめちゃくちゃ器用なんです。手術の縫い跡も、糸が外に出ないように縫うので、ピーっと線が入るだけで、カラーとかもいらないんですよ。そういうのは、すごく喜んでもらえます。ちゃんとした医療も提供しつつ、話しやすい。それを目指しています。

カラーは、手術のあとに傷口をなめたりしないよう首に付ける、エリザベスカラーのことです。

親しみやすさや病院のデザイン、それに僕のキャラもあって、あまりすごいことはできないと思われてしまうんです。長く通ってくれている人にも、「手術、ここでやってるの?」と言われたりします。

藤間友樹院長
藤間友樹院長(写真: 公式サイト)

——手術について、もう少し具体的に伺えますか?

手先が器用というのは、本当に自分で言えるぐらいです。あまり僕のことを褒めない妻も、縫合については褒めてくれるんです。

1.5次というと言い過ぎですけど、そういうところも充実している、というのは伝えたいですね。よく話すというのも、じっくり話を聞くというのも、ロジカルに、頭の中のAIを駆使して結論を出す、ということなんです。

動物病院の診療は、かかりつけの病院が担う「一次診療」と、紹介を受けて専門的な検査や治療を行う「二次診療」に分けて呼ばれることがあります。1.5次は、その間くらいを指す言い方です。

カラーがいらない手術は、大したことをやっているわけではないんですけど、びっくりされますし、喜ばれますね。

皮内縫合で縫った手術直後の傷口
皮内縫合で縫い合わせた、手術直後の傷口(写真: 公式サイト)

公式サイトでは、縫合糸が皮膚の外に出ない「皮内縫合」で縫い合わせるため、「ほとんどの場合エリザベスカラーや絆創膏、腹巻などの必要がありません」と案内しています。子犬や子猫の去勢・避妊手術は6〜8か月齢から受けられ、去勢手術は日帰り、避妊手術は1泊の入院です。

行き慣れた場所で、専門の先生の診療も

——手術のほかにも、「ここまでできる」というところはありますか?

歯科の学会には属しているので、歯の治療が得意だ、というところがあります。

院長の所属学会は小動物歯科研究会で、講義・実習の全課程(レベル1〜4)を修了しています(公式サイト)。

あとは、僕の手に負えないようなものは、消化器と泌尿器の専門の先生を招いているので、そこもカバーできる、というところですかね。

——専門の先生を、招いているんですね。

月に1回、専門外来の日を作って、普段は二次病院で働いているような先生に来てもらっています。二次病院や大学病院に行くのは、結構ハードルが高いですよね。それが、ここで完結する。もちろん、全部じゃないですけどね。

病院として、二次診療施設になるまで大きく、というイメージはあまりないんです。

——どちらの、どんな先生なんですか?

学生のころから、バリバリ勉強していた人です。彼から僕は全てを学んだと言っても過言じゃないぐらいです。同期ながら聞きやすくて、「これ何だっけ?」と聞きながら、僕は育ちました。

専門外来を担当するのは、院長と同期の室卓志先生です。公式サイトによると、日本動物高度医療センター(JARMeC)の泌尿器生殖器科・消化器科や、JASMINEどうぶつ総合医療センターの腎泌尿器科・消化器科で診療にあたってきました。院長によると、大きな手術を手伝ってもらうこともあるそうです。

バンブーペットクリニックの手術室
手術室(写真: 公式サイト)

——外部の先生に来ていただけるのは、すごいですね。

一応、そうですね。行き慣れた場所で、そういう診療も受けられる、という感じなのかなと思います。

専門外来は予約制です。公式サイトによると、院長からの紹介だけでなく、消化器や泌尿器の不調に悩んでいる飼い主さんや、セカンドオピニオン(かかっている病院とは別の獣医師の意見)を求める方も受け付けています。

「ペットを飼うなら学芸大学」という街づくりに

——開院してから、変わってきたことはありますか?

駅の反対側に、トリミングサロンを作ったんですよ。それが大きな変化ですかね。

院長によると、病院のトリミングは「動物病院の割にはカットも上手」というものにしたかったそうです。それが受けて評判がよかったので、別にサロンを作ったといいます。

——トリミングは、すべてサロンのほうに移ったわけではないんですね。

こっちにも残っています。病気の子や老犬のほか、単純に、近いからこっちがいい、という人も多いんです。

トリミングの様子
トリミング(写真: 公式サイトの紹介動画より)

系列サロンの「Bamboo Leaf」には、滞在中の犬が遊べるプレイルームもあります。

あっちのサロンに、犬がワーッと遊べるようなフリースペースを作ったんです。そこで幼稚園のようなこともやりたいんです。幼稚園もいいんですが、飼い主さんの教育ですね。僕も今、1歳の子の子育てをしていて、いい子に育てるための情報をいろいろ見るじゃないですか。犬は、そこが弱いんです。犬の教育、飼い主さんの教育ができる場を提供したいなと思っています。

——家での環境を聞いて、「こういうことはしないでください」と伝えることもありますか?

しますけど、友達のトレーナーにセミナーを開いてもらって、ドッグスクールでやっているのを見学すると、本当に奥が深いなと思うんです。ここでちょろっと「その場合はこうしたらいいよ」とは、軽々しく言えないなと、だんだん強く思うようになっています。もう、トレーナーに任せるべきだと思いますね。一般的なことは少し言いますけど、本当にその子その子で違うので、そこを自社で何かできたらいいなと思っています。

公式サイトによると、ドッグスクールは系列サロンのBamboo Leafで定期的に開いていて、院長の友人のトレーナーが講師を務めています。困っていることを相談できる場にもなっているそうです。

学芸大学をペットの街にできたらいいな、と思っています。ペットを飼うなら学芸大学、というような街づくりから携わっていけたらいいな、という思いがちょっとあるんです。トリミングサロンを自分でどんどん作ってもいいんですけど、そういうつながりを作っていけたらいいなと思っています。

いろんな面白いことを、いろいろしたいんです。ペットグッズの開発をしたこともありますし、キャンプのイベントなんかも、やっていきたい。ペットとの暮らしを提供する、そういう人になりたいですね。

自社でやらなくてもいいと思うので、この街に、そういう業種の人たちがいっぱい入ってきてくれたらいいなと思いますね。

——そういう街として、知られるようになるといいですね。

ここで生まれ育ったので、そういうふうにできたらいいなと思っています。

——病院としては、これからどうしていきたいですか?

クリニックとしては、これ以上どうこう、というのはあまりないんです。ドッグクリニックとキャットクリニックに分けられたらいいな、というのはありますけど、もう成熟したかなと思っています。全体として、横に広げていきたいな、というのはありますね。

——獣医師としては、いかがですか?

病気になってから治すというよりも、そもそもの部分に注力していきたい、というのがありますね。

院長の言う「そもそもの部分」は、犬と飼い主さんの教育のことです。教育が入っていないと、薬や治療のアドバイスをしてもなかなか響かない、と話していました。

何でも話せる入り口と、手術や専門外来まで受けられる中身。その両方を目指す院長の話は、犬と飼い主さんが学べる場や、生まれ育った街のことにまで広がっていきました。説明を聞いたうえで検査や治療を選びたい飼い主さんに、向いている病院だと感じました。

バンブーペットクリニック

所在地東京都目黒区中央町2-22-10(学芸大学駅から徒歩約8分)
電話03-6452-2182
院長藤間 友樹(日本大学生物資源科学部卒)
診療対象犬・猫
診療時間9:00〜12:00/16:00〜19:00(月曜は午前のみ。金曜休診)
予約完全予約制(Web予約・電話)
専門外来消化器科・泌尿器科(第2水曜日 12:00〜16:00・予約制)
併設トリミング、ペットホテル
系列サロンBamboo Leaf(世田谷区下馬。ドッグスクールも開催)
駐車場提携駐車場あり
公式サイトバンブーペットクリニック/Instagram

最新の診療時間や休診日、Web予約の窓口は、公式サイトでご確認いただけます。