住宅街の角にある、獣医師2名の小さな動物病院。診療は年中無休、そして診療時間が終わったあとも、かかりつけの飼い主さんからの電話には可能な限り応じている——。今回は、みどり動物病院の緑川誠院長に、小さな病院がその体制を続けるための工夫と、飼い主さんに知っておいてほしいことを伺いました。
「夜の電話」は病院にとっても大変。それでも続ける理由
診療後の電話対応は、正直大変ではないですか。
大変ですよ(笑)。ただ、夜に飼い主さんが電話をくださる時って、本当に困っている時なんです。「様子を見ていいのか、今すぐ連れて行くべきなのか」——その判断を一人で抱えて朝まで悩むのは、飼い主さんにとっても、動物にとってもよくない。電話で状況を聞いて「朝一番で来てください、それまでこうしていてください」と言えるだけで、防げる悪化があります。
スタッフの負担はどう調整しているのでしょう。
全部を院長の根性で回すのは続かないので、仕組みで守るようにしています。夜間の電話は転送ルールを決めて当番制にする、よくある相談は受付スタッフが一次対応できるよう回答例を整備する、記録は翌朝必ずカルテに残す。「誰かの頑張り」に依存した瞬間に、その体制は崩れると思っています。
スタッフ全員が「病院の顔」
受付や看護師さんの役割をどう考えていますか。
飼い主さんが最初に話すのは獣医師ではなく受付です。電話の第一声、待合室での声かけ、会計時の説明。ここの質が病院の信頼を決めると言ってもいい。うちでは受付にも症状の聞き取りの型を共有していて、「いつから・何回・元気はあるか」を必ず聞いてもらう。それだけで診察の質が変わります。
飼い主さんに伝えたいことはありますか。
「これくらいで電話していいのかな」とためらわないでほしいです。電話していいんです。それを判断するのが私たちの仕事なので。あとは、元気なうちに一度健診で来てもらえると、いざという時に私たちも「いつもとの違い」がわかる。かかりつけって、そういう積み重ねだと思います。
「誰かの頑張りに依存した体制は崩れる」という言葉が印象的でした。夜間の電話対応を、善意ではなく仕組みで続けている病院。かかりつけを持つことの意味を、あらためて考えさせられる取材でした。
みどり動物病院(架空・サンプル)
| 所在地 | 〇〇県〇〇市〇〇町1-2-3(サンプル) |
|---|---|
| 診療時間 | 9:00〜12:00/16:00〜19:00(年中無休・サンプル) |
| 獣医師 | 2名(サンプル) |
| 特徴 | かかりつけの飼い主向け夜間電話相談・トリミング併設(サンプル) |